SENTIMENTALISM
「あたしのこと軽蔑する?」
綾子さんは今度はあたしの方を見てにっこり笑った。
「わからない。でも悲しい人だなとは思う」
「あはは!なんとでもいいなさいよ。どうせ慧斗はあたしから離れられないんだから」
その瞬間まるで体に火がついたみたいに熱くなった。
あたしが勢いよく立ち上がった拍子に、紅茶のカップが床に落ちて粉々に割れた。
「そうやって力で人に首輪付けて楽しい?!不可抗力の繋がりなんかで安心しないでよ!!」