それでもキミと、愛にならない恋をしたい
どうしよう、本当に一緒に勉強するんだ。どこで? どうやって? 先輩は理系だし、数学を教えてもらったりするのかな。
あぁ、もう。舞い上がってる場合じゃない。私も早く京ちゃんに確認しなくちゃ。
急いで京ちゃんに電話して今日あったことを説明すると、もちろんオッケーの返事がもらえた。
『ってか、菜々ってば! 私が先に戻った後、佐々木先輩と連絡先交換までしたの?』
「うん、なんか、流れで……」
『凄すぎるよ! ねぇ、やっぱり菜々は佐々木先輩が好きなんじゃないの? 今日だって、めちゃくちゃ挙動不審だったし。声かけられてドキドキしちゃったんでしょ?』
「え? 違うよ、そうじゃなくて……」
ドキドキしていたのはたしかだけど、実は入学前にあまりよくない出会い方をしていたのがバレたんじゃないかと緊張していたのだ。
それだけじゃなくて、図書室でじっと見ていたのに気付かれていたのではと思って挙動不審だったんだけど、どちらも京ちゃんに話していないので説明しようがない。
別に隠したいわけじゃないけど、それを説明すると、どうしてそんな事故に巻き込まれそうになったのか、どうして毎日図書室にいるのかを話さなくてはならなくなる。