秘密のメッセージを送った相手はスーパーアイドルでした。


 もちろん、ファンとして。これは恋なんかじゃない。

 だって、星夜くんは雲の上の人なんだもん……。

 でも、このことは学校では絶対秘密にしなきゃ。
 私が星夜くんのファンだってクラスの人たちに知られたら、なんて言われるか。

 きっとあんたみたいなブスが、って言われるに決まってる。

 私は自分の顔を鏡で見て、ため息をついた。


「私、なんでこんなにブスなんだろう……」


 ガイコツみたいにガリガリで、骨ばっててみすぼらしい。
 お姉ちゃんやきらりもだけど、Siriusのファンの女の子はみんなかわいい。

 私なんかがSiriusのファン、星夜くんのファンだなんて知られたら……。


「……きっと嫌がられるよね」


 ファンなんか名乗るな、って言われるに決まってる。

 私、いつまでこんな感じなのかな……。

 Hinaのおかげで腐らず何とか学校に通えているけど、ずっとこのままなのかなって考えたら流石にしんどい。
 本当はきらりとも仲直りしたいのに……。


「ねぇお姉ちゃん、ちょっといいかな?お願いがあるんだけど……」


 このままじゃダメだから、変わらなきゃいけないと思った。


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