断罪された公爵令嬢は自分が聖女だと気づき、甘い溺愛の中でもう一度人生をやり直す
SIDE:RIBES《サイド:リベス》
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聖女リエナとの出会いは、一年前だった。
パシュル国を訪問した際、【蕾を花に成長させる】所を見た。
正直、つまらない能力だと思った。
見栄えは良いが、俺には必要ない。
そう思っていた。
しかし、ベルシナ国第二王子であるルーマスが聖女リエナに心酔しているという噂がパシュル国にまで届いた。
そして、その情報を交易に利用出来るか見定めるためにもう一度訪問したベルシナ国では、聖女リエナの信者が数え切れないほど存在した。
そして、ある従者に聖女リエナを調査させると、従者は何故か聖女リエナに心酔して戻ってきた。
聖女リエナは使えるかもしれない。
そう考えた私は、聖女リエナに手紙でカマをかけた。
何故手紙だったかというと彼女と話した者だけが彼女に心酔していたからだ。
「聖女リエナへ
言葉で人を操るのは楽しいかい?」
彼女はすぐにその罠に引っかかり、こちらを味方にしようとした。