断罪された公爵令嬢は自分が聖女だと気づき、甘い溺愛の中でもう一度人生をやり直す
「リベス殿下

私はただ皆に愛されたいだけですわ。パシュル国に害を与えるつもりなどないのです。

もしよろしければ、力をお貸ししましょう。

その代わり、私にも手を貸して下さいませ」


彼女はズル賢い人間だった。

自身の聖女の力と引き換えに、私の協力を求めた。

しかし、それで良かった。

私は優しい人間などではない。

パシュル国が良くなるためならばなんでもする、その覚悟で生きているのだから。

聖女リエナの力は使える。

私は聖女リエナと手を組んだ。

すぐに彼女を信頼するつもりはないが、今は協力するのが妥当だろう。

彼女はすぐに私にあることを依頼した。



「公爵令嬢エイリル・フォンリースを【殺害】して下さい」



それがパシュル国のためになるのならばと、私はすぐに行動に移した。

学園を追放されたエイリル・フォンリースを【わざと馬車の事故で殺した】。

馬車の車輪に細工をするよう臣下に命じたのだ。
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