一年後に離婚すると言われてから三年が経ちましたが、まだその気配はありません。
第二章 一年後
 マグナスの元に嫁いでから、一年以上が過ぎた。
 マグナスとその兄であるハワード様の働きかけによって、ラナーシャの母の事件や私の母の事件の調査は進んでいる。
 だが、特にこれといった情報は出てこない。やはり二つの事件の調査は、かなり難しいようだ。

「元々困難な道であるということはわかっていた。だが、ここまで何も情報が出て来ないと、気が滅入ってしまうな……」
「まあ、そうよね。結構長い間調査している訳だし……でも、わかったこともあるし、進展していないという訳ではないでしょう?」
「ああ、成果は出ていない訳ではない。だが、これらの事実は罪を立証することができるものではないだろう。そこがもどかしいのだ」

 調査が中々進まないことに、マグナスはかなり悔しそうにしていた。
 基本的に、調査は彼とハワード様が中心として行っている。故にその悔しさは、私達以上なのかもしれない。

「確かに調査すればする程、わからなくなってくることはあるわね……私の母もラナーシャの母も、心労が祟って亡くなった。どちらも病死と診断されているけれど、これはやっぱり医師にも手が回っていたということなのかしら?」
「そう考えるべきだろう……しかし妙ではあるな。まさか、ここまで状況が一致しているなんて」
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