異世界騎士の忠誠恋
あの日、見たことがない女神様の表情が頭から離れなくなった。なにを間違えたのだろうか? 女神様の欲しいモノを、して欲しいコトに応えただけ。
俺は、なにか、間違えたのか?
「め、女神様……おはようございます」
「……おはよう……」
起きると、朝食と弁当が用意されていた。
いつものように、また食事を一緒に……席に座ると、彼女は部屋へと行ってしまった。
彼女を追いかけるように、寝室のドアをノックし朝食を一緒にと言うと。「食べたから」と。
顔をまともに見ていない。
バイトから帰って、夕食の時も、風呂上がりも……髪の毛は、自分で乾かす。
一緒にいる、はずなのに。距離は、どんどんと離れていく。
ーー女神さ、ま…… 逢いたいーー
あの日、あの夜。彼女の柔らかい唇が、俺の名前を優しく甘く囁き。呼び、抱き合いキスをたくさんした夜を思い出す。
あのキスがどんどん忘れられない。気がつくと、昂ぶりを覚え始めてしまっている。このままでは、忠誠を誓い続けられ得ない!!アレは、試練だ!!
「そうだ!! アレは、俺が試されているのだ!! 忠誠が本物かを!!」
仕事から戻った歌音の耳に入ってきた、ハロルドの声。
沈んでいた心は、更に地の底へと落とされた。
「女神様!! お帰りなさい!! わかりました!!」
「……ただいま……」
「俺は、女神様を!! 女神様? あの、なにか……ありましたか?」
「ごはん、コレ、食べて」
彼女から渡されたのは、袋に入った総菜弁当。商店街にある総菜や弁当をたくさん扱う店の弁当。
彼が食べる分が入っていた。
受け取って、明けてみた。美味しそうな匂い、だが……テーブルに出している間に、彼女は風呂場へと行ってしまった。
風呂から上がるのを待って、一緒に食べようとハロルドは思っていた。女神様に、俺の忠誠心をきちんと伝えていくと、言わなくてはと。
カチャッ。
風呂から上がった女神様に声を、と思った瞬間。とても、辛い表情の彼女がいた。
まるで、声を押し殺して泣いていたようだ。
「あの、女神様。何か、辛いことが? 俺でよければ……」
「じゃぁ、キスしたい」
「えっ?」
「キス」
「……そ、それは……その、俺は……」
「いい、寝る」
ーーキス? 俺と? 何故? 女神様の欲しいモノなのか? ーー
急いで寝室に行き、布団にくるまる彼女に声をかけた。
「その、そ、その……します」
「なにを?」
「えっ、あの、そ、その……キス」
「誰と?」
「あ、あの、その。め……カノンとキス……」
小さく顔を出した彼女は、瞳に涙を浮かべている。
ゆっくりと、彼女を抱き上げ、瞳にキスをする。自分の背中に手を回して抱きついてきた彼女にキスをする。
「っん、んぁ……ハロルド、さ、ん……」
「はっ、んんっ……カノン、はぁ……んっ」
ハロルドはもう、夢中になってカノンの唇を味わっている。彼女の柔らかく甘い唇。1度味わってしまった彼女のぬくもりに、味わいたくて触れたいのを、我慢して……。
首筋にもキスをしていく。どんどん甘い花の匂いが感じられ、滾ってくる。
指でも彼女に触れ始めていた。柔らかい胸に触れ、ピクンと身体が跳ねて甘い声が漏れ聞こえ男として堪えられなくなる。触れた胸先、頂きをゆっくり撫でながら唇を味わう。舌を絡めて、彼女に触れていく。
「っあ、ハロルドさ、ん……んっぁ、あぁ」
「っ、はぁはぁ……カノン、カノン。もっと、キス……」
「んっあ、あぁ!!」
深く深くキスをし、彼女の下腹部に手を入れ蜜が溢れているのを指先で感じた瞬間。
ハロルドは、青ざめた。
「ハロルドさん。好き……」
「っ、あっ、あの、お、俺は……俺は……」
「んっ、もっと一緒に……」
「ち、違う!! 俺は、違うんです!!」
「……ち、が、う……」
「女神様が欲しいモノだったから!! 女神様のためにしたので!! 俺は、こんなコトはしては……違うんです!!」
「私が、欲しいモノだったから? した、だけ?」
「い、いや、その……俺は、こんな、女神様に、違うんです!!」
ハロルドは混乱のあまり、言いたいことも何も分からなくなっていた。
ただただ、「違う」「女神様が欲しいモノだったから」を繰り返し。
「申し訳ありません!! 女神様が望まれるならいたしますが、コレは……俺は!!」
「私は、ハロルドさんにとっては……女神様なんだ……」
「ハイ、俺は女神様に忠誠を誓った騎士です!!」
ハロルドははっきりと言った。そう言えた自分を誇らしげにしている騎士。女神様に仕えている、自負を思い起こした。そう、コレは仕えるためであって、俺の感情などいらないのだ!!
彼の瞳をまっすぐ見つめている女神様の瞳。涙が頬を伝った。
ーー女神様に、俺の忠誠心が伝わったのだ!! ーー
「じゃあ、キスして。ハロルドさん」
「っ、はい」
彼女に言われるまま、自分が彼女に対して気づいた感情を閉じ込めてキスをした。
蕩けるような甘いキスだったのが、今は、ただ……唇が重なっている感覚。
ーーなんだ? キスをしているはず……違う気がーー
女神様の瞳は……俺を見て、いない。
ぐっと、彼女から押し返され。呆然とする。
「これから、毎日、キス。して。毎日」
「……はい、女神様……」
女神様は布団にくるまって眠ってしまった。
1人、買ってきてくれた総菜弁当を食べた。
寝室の片隅で、膝を抱えて毛布にくるまり彼女を見つめているうちにハロルドは眠った。
次の夜も、その次の夜も。
彼女は、キスを求めてきた。ハロルドは、必死に応えた。ただ、唇を重ねるだけしかなくなったキスに。
あの夜みたいな、甘い花の匂いにつつまれ、彼女が自分を潤んだ瞳で見つめ甘い蕩ける声。
あの唇。あの瞳。あの時の体温。感じた時を思い出し、下腹部が熱く滾る日が日に日に募っていく。
「んっ、はっ、はっ、はぁっ」
「…………」
「女神様……んんっ、っはぁ……」
「…………」
いくら唇を重ねても、反応がない彼女。自分だけが、あの夜の感覚の中にいて、彼女の唇を貪っている。
もう、彼女の欲しいモノだろうが、関係なく。貪り続ける。男の荒い声は、「女神様」と呼びながらキスを深め、必死になっている。 女神様は、もう、どこにもいないのにも関わらず……。
俺は、なにか、間違えたのか?
「め、女神様……おはようございます」
「……おはよう……」
起きると、朝食と弁当が用意されていた。
いつものように、また食事を一緒に……席に座ると、彼女は部屋へと行ってしまった。
彼女を追いかけるように、寝室のドアをノックし朝食を一緒にと言うと。「食べたから」と。
顔をまともに見ていない。
バイトから帰って、夕食の時も、風呂上がりも……髪の毛は、自分で乾かす。
一緒にいる、はずなのに。距離は、どんどんと離れていく。
ーー女神さ、ま…… 逢いたいーー
あの日、あの夜。彼女の柔らかい唇が、俺の名前を優しく甘く囁き。呼び、抱き合いキスをたくさんした夜を思い出す。
あのキスがどんどん忘れられない。気がつくと、昂ぶりを覚え始めてしまっている。このままでは、忠誠を誓い続けられ得ない!!アレは、試練だ!!
「そうだ!! アレは、俺が試されているのだ!! 忠誠が本物かを!!」
仕事から戻った歌音の耳に入ってきた、ハロルドの声。
沈んでいた心は、更に地の底へと落とされた。
「女神様!! お帰りなさい!! わかりました!!」
「……ただいま……」
「俺は、女神様を!! 女神様? あの、なにか……ありましたか?」
「ごはん、コレ、食べて」
彼女から渡されたのは、袋に入った総菜弁当。商店街にある総菜や弁当をたくさん扱う店の弁当。
彼が食べる分が入っていた。
受け取って、明けてみた。美味しそうな匂い、だが……テーブルに出している間に、彼女は風呂場へと行ってしまった。
風呂から上がるのを待って、一緒に食べようとハロルドは思っていた。女神様に、俺の忠誠心をきちんと伝えていくと、言わなくてはと。
カチャッ。
風呂から上がった女神様に声を、と思った瞬間。とても、辛い表情の彼女がいた。
まるで、声を押し殺して泣いていたようだ。
「あの、女神様。何か、辛いことが? 俺でよければ……」
「じゃぁ、キスしたい」
「えっ?」
「キス」
「……そ、それは……その、俺は……」
「いい、寝る」
ーーキス? 俺と? 何故? 女神様の欲しいモノなのか? ーー
急いで寝室に行き、布団にくるまる彼女に声をかけた。
「その、そ、その……します」
「なにを?」
「えっ、あの、そ、その……キス」
「誰と?」
「あ、あの、その。め……カノンとキス……」
小さく顔を出した彼女は、瞳に涙を浮かべている。
ゆっくりと、彼女を抱き上げ、瞳にキスをする。自分の背中に手を回して抱きついてきた彼女にキスをする。
「っん、んぁ……ハロルド、さ、ん……」
「はっ、んんっ……カノン、はぁ……んっ」
ハロルドはもう、夢中になってカノンの唇を味わっている。彼女の柔らかく甘い唇。1度味わってしまった彼女のぬくもりに、味わいたくて触れたいのを、我慢して……。
首筋にもキスをしていく。どんどん甘い花の匂いが感じられ、滾ってくる。
指でも彼女に触れ始めていた。柔らかい胸に触れ、ピクンと身体が跳ねて甘い声が漏れ聞こえ男として堪えられなくなる。触れた胸先、頂きをゆっくり撫でながら唇を味わう。舌を絡めて、彼女に触れていく。
「っあ、ハロルドさ、ん……んっぁ、あぁ」
「っ、はぁはぁ……カノン、カノン。もっと、キス……」
「んっあ、あぁ!!」
深く深くキスをし、彼女の下腹部に手を入れ蜜が溢れているのを指先で感じた瞬間。
ハロルドは、青ざめた。
「ハロルドさん。好き……」
「っ、あっ、あの、お、俺は……俺は……」
「んっ、もっと一緒に……」
「ち、違う!! 俺は、違うんです!!」
「……ち、が、う……」
「女神様が欲しいモノだったから!! 女神様のためにしたので!! 俺は、こんなコトはしては……違うんです!!」
「私が、欲しいモノだったから? した、だけ?」
「い、いや、その……俺は、こんな、女神様に、違うんです!!」
ハロルドは混乱のあまり、言いたいことも何も分からなくなっていた。
ただただ、「違う」「女神様が欲しいモノだったから」を繰り返し。
「申し訳ありません!! 女神様が望まれるならいたしますが、コレは……俺は!!」
「私は、ハロルドさんにとっては……女神様なんだ……」
「ハイ、俺は女神様に忠誠を誓った騎士です!!」
ハロルドははっきりと言った。そう言えた自分を誇らしげにしている騎士。女神様に仕えている、自負を思い起こした。そう、コレは仕えるためであって、俺の感情などいらないのだ!!
彼の瞳をまっすぐ見つめている女神様の瞳。涙が頬を伝った。
ーー女神様に、俺の忠誠心が伝わったのだ!! ーー
「じゃあ、キスして。ハロルドさん」
「っ、はい」
彼女に言われるまま、自分が彼女に対して気づいた感情を閉じ込めてキスをした。
蕩けるような甘いキスだったのが、今は、ただ……唇が重なっている感覚。
ーーなんだ? キスをしているはず……違う気がーー
女神様の瞳は……俺を見て、いない。
ぐっと、彼女から押し返され。呆然とする。
「これから、毎日、キス。して。毎日」
「……はい、女神様……」
女神様は布団にくるまって眠ってしまった。
1人、買ってきてくれた総菜弁当を食べた。
寝室の片隅で、膝を抱えて毛布にくるまり彼女を見つめているうちにハロルドは眠った。
次の夜も、その次の夜も。
彼女は、キスを求めてきた。ハロルドは、必死に応えた。ただ、唇を重ねるだけしかなくなったキスに。
あの夜みたいな、甘い花の匂いにつつまれ、彼女が自分を潤んだ瞳で見つめ甘い蕩ける声。
あの唇。あの瞳。あの時の体温。感じた時を思い出し、下腹部が熱く滾る日が日に日に募っていく。
「んっ、はっ、はっ、はぁっ」
「…………」
「女神様……んんっ、っはぁ……」
「…………」
いくら唇を重ねても、反応がない彼女。自分だけが、あの夜の感覚の中にいて、彼女の唇を貪っている。
もう、彼女の欲しいモノだろうが、関係なく。貪り続ける。男の荒い声は、「女神様」と呼びながらキスを深め、必死になっている。 女神様は、もう、どこにもいないのにも関わらず……。