花束になりたい

第三話







制服の着こなしコンテストが、もうあと三日後に迫ってきた。

モデルにエントリーしている人は、放課後に体育館で集合することになった。

バスケットボール部とバレーボール部が練習している体育館に入り、ステージで待っている生徒会メンバーのもとへ急ぐ。



「今日は簡単な説明と、注意事項をお伝えしたいと思います」
と、話し始めた生徒会長。

生徒会長は、大友くんと同じくらい人気者の男子で、眼鏡の奥の目はいつもニコニコしている。

話したことはないけれど、人柄の良さが外見から滲み出ている。



説明を聞いている時、
「あの……、モデルへの説明だけど?」
と、隣にいた女子から声をかけられた。



顔の小さい人だなと思った。

困惑した表情で、首に手を当てている。

その手も細くて白く、美しかった。



「あの、はい」
と答えると、
「え?」
と、彼女はますます戸惑った顔になる。

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