知人の紹介で
「すみませーん。道を教えてもらえませんか?」
「あ、はい。どこですか?」

 圭吾はスマホを取りだすとスマホに文字を打ち込んで、目の前の女性に見せた。OBたちとは少し距離があるから、きっと彼らからは連絡先を聞いているようにしか見えないだろう。

『突然すみません。後方にいる男性グループがナンパ相手を物色しています。彼らを撒くので、一緒についてきてもらえませんか?』

 これ自体をナンパと捉えられたらおしまいだが、女性は小さく頷いて圭吾に従う意思を見せてくれたから、圭吾はその女性と連れ立ってこの場を離れることにした。
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