授かり盲愛婚。 〜ハイスペ紳士とラグジュアリ一な一夜を過ごしたら、愛の結晶を宿しました。〜

第10話



別れの決意




「……よし、これで出来た」


 私は、彼のお母様に言われて数日かけて考えた。

 前から釣り合わないと思っていたし、お母様に言われて彼の優しさに甘えてしまった。

 だから私は、ここから出て行くことにした。

 キャリーケースを玄関へ運んで手持ちのカバンには、母子手帳とハンカチにティッシュ、スマホの充電器、交通ICカードを財布の中に入れてどこでもお金がおろせるように通帳を入れた。

 そして、与えられた部屋に手紙を置いた。


「婚姻届出してなくて良かった。籍入れてたら、手続きとか大変だったし」


 それに、悪阻もピーク過ぎてて本当に良かった。

 そんなことを考えていると、インターフォンが鳴ったので私は部屋から出た。


「……お世話になりました。侑埜さん、お元気で」


 外に出てエレベーターに乗り、一階まで降りる。降りてすぐには男性が待っていた。



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