つまらない日々に花が咲いた
放課後になった。

加納先輩からSNSが来ていた。
「ちょっと先生に呼ばれたから、行ってくる。
待っててくれる?」

「はい。『いつもの場所』で待ってます。」
私はSNSで加納先輩に伝えた。

私は一人で『いつもの場所』で待っていた。

数分後、加納先輩が来た。

「ごめん。待たせて。」
加納先輩は慌てて階段を駆け上がってきた。
「あ、全然です。先生なんだったんですか?」
私はすぐには言えず、普通の話をしてしまった。
「ああ、進路のこと。
俺、やりたいことがあってさ、大学行くのやめようと思ってて。
でも先生に止められてるんだよね。」
加納先輩は困った顔をしていた。
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