つまらない日々に花が咲いた

13.好き

数日後『いつもの場所』で久しぶりに加納先輩と一緒になった。

「お、久しぶり。」
「久しぶりですね。最近きてなかったですよね。」
そう言うと
「そう。やっぱり3年にもなるとなかなか来れなくて。」
加納先輩はガッカリしてる様子だった。

「ああ、3年になるとやっぱり難しいんですね。」

加納先輩と普通に話せて私は嬉しかった。

私は意を決して『今、伝えよう』と思い
「先輩、あの私・・・」
すると加納先輩のスマホが鳴った。

「クラスのやつが戻って来いって。
あー、めどくせぇ。」
そう言って立ち上がり、階段を降りて行こうとしていた。

「あの、先輩、今日、放課後、時間ありますか?」
私の言葉に先輩は驚いていた。
「ああ、大丈夫だよ。じゃあ、放課後。」
そう言って加納先輩は行ってしまった。

『タイミングを狙っていても上手くいかないなら、
タイミングを作ればいい。』
私は初めてそう思った。
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