両片想い政略結婚~執着愛を秘めた御曹司は初恋令嬢を手放さない~
 快楽のせいで頭が朦朧としていて、その問いかけの意味は理解できなかった。
「翔真さん……?」
 戸惑いながら名前を呼ぶと、翔真さんが小さく笑う気配がした。
「わかっているのにそれでも君を離したくないなんて、俺はどこまで卑怯なんだろうね」
 そう言って、翔真さんがようやく私の中に入って来てくれた。さんざん焦らされ敏感になった体は、待ちわびた熱い感触に一気に上りつめ意識を手放した。


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