甘やかで優しい毒〜独占欲強めな彼に沼る
「愛し合おうな」
鏡に映る顔は、もう、欲情を隠そうとしない駄犬だった。
その後は、洗面所でそのまま一度抱かれ、ソファに移り、そこで何度も叫声を上げさせられ、彼の上になり、散々な目に合う。男の欲望は尽きることなく、朝方近くになって、やっと、ベットで眠ることが叶った。
「うーん…んっ、あっ…ぁああ。ダメ」
甘えた声に目が覚めると、それは自分だった。
「うそ…あっ、なにしてる…の?」
「あっ、起きた。なら、しよう」
「えっ?」
驚く間に、繋がっていて、目覚めたばかりだと言うのに、この男は…
「駄犬め…」
とうとう、口に出してしまった。
「…えっ、まぁ、当たってるか。あははは…菜々緒だから、抱きたいんだ。それに相性いいしな。まだ、今日一日、愛し合える」
嬉しそうに、動きだし快楽へ誘導されるのだ。
2日目は、もう獣かと思われるほど、裸で過ごした。
「服を着ないで一日過ごすなんて。それも、まともな会話らしい会話もなく、寝るか抱き合うか、食べるか、もう、野生の獣です」
「今、ちゃんと会話してる」
浴室に浸かり、背後から抱きしめられいますけど。
なんなら、また再開しそうで怖いぐらいです。
「もう、無理ですからね。わかってます?今度こそ、ぎっくり腰なんて言い訳通用しませんからね」