甘やかで優しい毒〜独占欲強めな彼に沼る

お湯をはっていたバスタブに背後から抱き上げられて、一緒に入る。

背後から肩にお湯をかけてくれる高山チーフはポツリと呟く。

「お前の前の男達、消したい」

物騒な呟きに振り返ると、顔面に指先で弾いたお湯がが飛んできて、また、顔を戻すと、肩に重い物が乗る。

少し茶色の髪が、肌にかかっていた。

「見るな。今、めちゃくちゃどうにもならない嫉妬してるんだ。あーくそ。腹立つな」

「何に怒ってるか聞いてもいいですか?」

ぎゅっと腰を抱きしめられて、背後に主張する物がしっかりとわかる。

「お前、感度良すぎて腹立つ。そんな体にした男が前の男の誰かだと思うと、嫉妬でおかしくなりそうだ」

まるで、恋人のように嫉妬してくれてるようだ。

そんなはずないのだが…

「実は、私…不感症だったんですけど」

「…はぁっ?ありえないだろ。こんな感度いいのに不感症だった?」

経験はひとりなことは言わないが、こくりと頷く。

「やば、めちゃくちゃ嬉しい。お前を感じさせれるの俺だけなの、嬉しすぎる。前の男達が下手だっただけで、お前が不感症とかじゃないからな」

「そうなんですかね?…あっ…はぁぁ、やぁぁ、そこ、噛んじゃ…ダぁめぇ…」
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