疑似カノ

結局部活に行って澪花達を振り切り、1人無事帰途についた。

と思ったら、後ろからドンと肩を叩かれ、ビクッとしながら振り返った。

「なんだ、聡か」

「なんだとはなんだ。待っててやったんだぞ。」

「いや、あいつらかと思って一瞬身構えた」

「あーあいつらか。だったらこんなことせずに真正面から捕まえに来るだろ」

「確かに。一理ある」

そんなことを話しながら並んで歩き出す。

「しかし、よく今日がクリスマスって覚えてたね」

「流石になめすぎ。日付ぐらい俺だって覚えてるわ」

「wwwごめんごめん」

そう、今日はクリスマス。年に一回の聡と一緒に帰る日だ。

そんなことになった経緯は、端的に言うと「聡がモテすぎる」からだ。

結構なペースで告られる聡は、1人だと安心して帰ることもできないぐらい人気者だ。

そんな聡が、クリスマスぐらいゆっくりしたいとこぼしたから、クリスマスだけは自分が聡の警備を兼ねて一緒に帰っている。

中1の冬から始めたからもう3回目か。









< 8 / 8 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:0

この作品の感想を3つまで選択できます。

  • 処理中にエラーが発生したためひとこと感想を投票できません。
  • 投票する

この作家の他の作品

公開作品はありません

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop