あのとき、君がいてくれたから

これから

あれから私たちは毎日の放課後、一緒にあの広場で過ごすようになった。



今日でちょうど1週間。


今日も春亜たちに言われた陰口や、二人組くむときに意地悪されたことを考えながら空を眺める。


遠坂はときどき何か言いたそうにしていたけど、私に気をつかってくれたのか、何も言わなかった。


この1週間でわかったことがある。



遠坂はのんきに見えて沢山の悩みをかかえていること、家庭が複雑なこと、過去にいじめにあい、小学校のときに転校してきたこと、
なんか遠坂のことばかりだなと思わず笑みがこぼれる。



でも遠坂のことを知っていくたび、どこかでわくわくしてる自分がいた。


遠坂とのこと時間を楽しみに待っている自分がいた。



こんなこと前にはなかった。



ふと遠坂の方に目を向けるとちょうど目が合った。



遠坂は私と目が合うと急に顔が赤くなる。


熱でもあるんじゃないか。



私は反射的に目を逸らした。


すると遠坂はベンチをコツコツと叩いた。



だいたいそれをするときはしゃべってもいいか同意を求めるときだ。


私がいいよと言うと遠坂は私に一歩寄ってきた。



「あのさ、」


「うん?」


「水野たちと仲直りしねーの?」


遠坂が少し目線を下に落としてそう聞いてきた。


水野は春亜の苗字だ。



「うん。しないよ。私が悪かったみたいだし。もう、クラスも、変わるし。」



確かに、春亜たちと仲直りできないのは悲しい。


でももうしないと決めた。


「ふぅん。」



そこから私と遠坂は何もしゃべらなかった。
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