乳房星(たらちねぼし)−1・0

【時には娼婦のように】

翌朝6時50分頃であった。

ゆきさんの最大血圧値が110台に回復したので、最悪の危機は回避することができた。

ベッドに横たわっているゆきさんは、スヤスヤと眠っていた。

哲人《てつと》は、スヤスヤと眠っているゆきさんを静かに見守っていた。

奈保子《なおこ》は、哲人《てつと》に声をかけた。

「あなた。」
「奈保子《なおこ》。」
「パートに行くね。」
「スタバはおやすみだろ。」
「もうひとつ、かけ持ちでしているパートがあるのよ。」
「かけ持ちでしているパートがあるのだね…ぼく…かあさんのそばにいるから…」
「義母《おかあ》さまをお願いします。」
「気をつけてね。」

奈保子《なおこ》は、病室から出たあとバス停へ向かった。

(ブロロロロロロロ…)

このあと、奈保子《なおこ》は、済生会病院前のバス亭から新居浜駅行きのバスに乗って遠出した。

時は、朝10時頃であった。

ところ変わって、新居浜市中心部の雑居ビル内にあるデリヘル店の待機部屋にて…

「おはようございます。」

奈保子《なおこ》は、あいさつを済ませたあと空いている鏡台の前に座った。

奈保子《なおこ》は、鏡台の前に座ったあと着ている衣服を脱いだ。

衣服の中から、黒でうすい水色と紫色とレモン色の花のシシュウが入っているツヤカのブラジャーショーツがあらわになった。

奈保子《なおこ》は、6ヶ月前に足りない分をかせぐために人妻デリヘル店に入店した。

それから1時間後であった。

「さやかちゃーん(奈保子《なおこ》に与えられた源氏名)、ご指名だよ〜」

店長が奈保子《なおこ》に対してご指名が来たことを知らせた。

奈保子《なおこ》は、大急ぎで出発準備を始めた。

時は、午後12時半頃であった。

ところ変わって、四国中央市三島豊岡台《みしまとよおかだい》にあるラブホにて…

部屋には、奈保子《なおこ》と78歳くらいの男性がいた。

男性は、540分(180×3)とコスチューム5種類を注文した。

(ジャアアアアアア…)

このあと、奈保子《なおこ》は、男性客と一緒に浴室でシャワーを浴びた。

再びベッドルームにて…

マタニティ服姿奈保子《なおこ》は、両手を広げた状態で男性客を呼んだ。

「坊や…おいで。」

男性客は、マタニティ服姿の奈保子《なおこ》に抱きついて甘えた。

「ママ〜ママ〜ママ〜…」
「よしよし…よしよし…よしよし…」
「ママ〜ママ〜ママ〜…」
「坊や…」
「ママに会いたかったよぅ〜」
「よしよし…ママに会いたかったのね。」
「ママ〜ママ〜ママ〜ママ〜」
「よしよし…よしよし…よしよし…よしよし…よしよし…よしよし…よしよし…」

奈保子《なおこ》のGカップの極爆乳《おおきすぎるおっぱい》に抱きついた男性客は、泣きながら甘えていた。

奈保子《なおこ》は、ワーワーと泣いている男性客をやさしくなぐさめた。

この日、奈保子《なおこ》は1日で10万円近くかせいだ。

男性客のお相手が済んだあと、奈保子《なおこ》は次のお客様のもとへ向かった。

奈保子《なおこ》は、朝8時頃までデリヘル店のお仕事をしたあとすぐに病院へ向かった。

病院に到着したあと昼過ぎまでゆきさんの看病をした。

その後、その足で今治新都市《しんとし》のイオンモールへ向かった。

奈保子《なおこ》は、休む間もなくこまごまと働いた。

哲人《てつと》は、少しでも回復できるようにと思いながらゆきさんの看病をつづけた。

しかし、ゆきさんが回復するきざしはまだ見られなかった。

それでも哲人《てつと》は、がんばってゆきさんの看病をつづけた。
< 180 / 240 >

この作品をシェア

pagetop