宝石みたいな婚前同居〜一夜限りのはずが強引御曹司に迫られています〜


 思わずドキッとしてしまった。
 振り返ると、四、五人くらいのテーブル席で花火が添えられたデザートとともにクラッカーが鳴らされる。
 どうやらこのグループの中で結婚するカップルがいたようで、サプライズのお祝いだったようだ。

 中央に座っている主役と思われるカップルは、びっくりしながらもとても嬉しそうに笑っている。
 他のテーブル席からもパチパチと拍手が贈られる。

 私たちも遠めの席だったが拍手を贈った。
 手を叩きながら、内心ドキドキしていた。

 びっくりした、結婚なんてタイムリーな話題すぎて……。


「お友達にお祝いしてもらえるなんて、素敵ね」
「ああ、そうだな……」
「……」
「……」


 何となく二人とも押し黙ってしまい、二人して黙ってワインを飲む。
 そこからぎこちない空気が流れたまま、最後のデザートが運ばれてきた。


「ご馳走様でした。ありがとう、とっても美味しかったです」
「いやいや」
「……」
「……」
「結瑠、」
「宝さん、」


 二人して思いっきり被ってしまった。


「宝さん、どうぞ」
「いや結瑠こそ」
「いえ私は…この後どうするか聞きたかっただけなので」


 それを尋ねるだけでものすごく緊張してしまう。
 顔が赤い気がするけど、お酒のせいにできないだろうか。


「俺もそれを言おうと思っていたんだ。またサウスパークを歩かないか?」

「あ、はい」


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