宝石みたいな婚前同居〜一夜限りのはずが強引御曹司に迫られています〜
翌朝、ベッドに彼女の姿はなく、テーブルに一万円札が四枚置かれていた。
それを見た時、自分はヤリ捨てられた上に四万の価値しかないと言われたような気がした。
確かに体の相性はよかったし、彼女も気持ちよさそうによがっていたはずだったのに。
あれは演技だったのだろうかと考えた。
案外慣れていないようだったし、俺の勘が正しければ初めてだったような気もしていたのだが。
だとしたら初めての相手として満足させられなかったということなのか。
「…………」
俺はその日以来、彼女を探した。
あのバーには何度も通ったし、ホテルにも似たような女性がいたらすぐに知らせるようにと言った。
ツインタワーのVIPエリアに入れる女性だ、恐らく何らかの社長令嬢なのではないかとそれとなく伯母に探りを入れてみた。
「あら、宝ったら本気になって婚活する気になったの?」
伯母は目を輝かせて喜んでいた。
婚活か、今までだったら否定していたところだ。
「ああ、結婚したい女性を見つけたんだ」
彼女となら結婚したいと本気で思った。
何より彼女のことが気になりすぎて、まともに仕事ができない。順調だと思っていたのに全く納得できるデザインが浮かばず、軽いスランプに陥っている。
こんなことは仕事を始めてから一度もなかった。