私が一番近かったのに…
「最高の女…か。それってベッドの上で楽しい女って意味でいいの?」

「確かに幸奈はベットの上で楽しい女だよ。
でもそれだけじゃなくて、俺が伝えたかった最高って意味は、幸奈としてる時が一番幸せだってことを伝えたかったんだよ」

予想と違った。ってきり私は、身体の相性のことだと思っていた。
嬉しすぎて、思わず顔が弛緩してしまいそうになった。

「それぐらい分かってくれよ。お前が俺の一番の理解者じゃん」

私には無理だと思う。察しのいい女ではないから。
私にできることといったら、好きな時に身体を差し出すことだけだ。

「ごめん。分かってあげられなくて」

「幸奈が謝る必要なんてないんだ。寧ろ伝えた方を間違えた俺が悪い。ごめん」

お互いにぎこちないせいか、気まずい空気が流れ始めた。
私はなんて声をかけたらいいのか分からず、少し戸惑っていた。
そんな時だからこそ、バツの悪そうな顔をしながらも、愁の方から先に口を開いた。

「でも、あながち間違ってはいない。お前はベッドの上で楽しい女だから。
ベットの上でのお前は、感度も良くて、甘い声も可愛くて、テクもある。どれをとってもお前は、最高の女に値する逸材だ」

大袈裟だと思うが、愁にとって最高の女であるという事実だけで私は満足だ。
今の私の立場としては、この上ない最高の褒め言葉だ。これ以上の幸せなんてない。

「そしたら、愁は最高の男だよね。女性が悦ぶポイントを熟知してて、そこばかり重点的に攻めてくるから」

愁は本当に最高の男だ。あんなにセックスで気持ちよくさせられる男なんて早々いない。
毎回、頭の中が真っ白になるくらいの気持ちよさを与えてくれる。

「女を気持ちよくさせることは、男の役目ですから。
それに、目の前で抱いてる女が気持ちよさそうにしてると、男は気持ちよくなれるもんなんだよ。
自分本意なセックスしかできない男なんて、最低な奴がやることだ」
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