病弱な妹に全てを搾取されてきた令嬢はもう何も奪わせない


屋敷に帰るとウロたちが出迎えてくれた。
荷物を運び出している間にコレットはメイメイと部屋に戻り体を休めていた。
そんな時、コレットから本音がポロリとこぼれ落ちる。


「メイメイ、今日は迷惑を掛けてごめんなさい」

「迷惑、ですか?」

「さっき王都の町で会ったでしょう?妹と元婚約者のことよ」

「ああ…………ご心配には及びません」


メイメイは一瞬だけ苦い顔をしたあとに何事もなかったかのようにコレットの前に温かい紅茶を用意する。


「もしあの二人が両親や公爵に報告したら、ヴァンに迷惑をかけてしまうかもしれないわ。もしそんなことになったりしたら……わたくしは」

「ありえません」


メイメイはハッキリと言いつつも手を動かしている。
そこまで言われてしまうとコレットも押し黙るしかなかった。


「でも……心配なの」

「ヴァン様に伝えておきます。やはり先に潰した方がコレット様が悩まずにすみそうだと」

「メイメイッ!?」


無表情で声の抑揚がないためか、メイメイの言っていることが冗談かどうかコレットにもわからない時がある。
だが、今のは冗談ではないような気がしてメイメイを見ると、やはり数本のナイフを手に持っているではないか。
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