病弱な妹に全てを搾取されてきた令嬢はもう何も奪わせない
エスコートを受けて、テーブルへと歩いていく。
ロマンチックな雰囲気に驚きつつもヴァンに問いかける。


「ヴァン、これは一体……」

「コレットと特別な夜を過ごしたくて用意しました」

「……特別?」


コレットは不思議に思い問いかける。
ウロが椅子を引いて、コレットが腰掛けた。
ヴァンはテーブルの上に一枚の紙を載せてコレットの前へ滑らせるようにして置いた。
シェイメイ帝国の文字で書かれた手紙、右下の端には赤くて大きな判子が押してある。

コレットは頭の中で言葉を訳しながら、ゆっくりと読み進めていく。
そして何の書類かがわかるのと同時に目を見開きながらヴァンを見た。


「ヴァン、これってまさか……!」

「そうです」


左下の端にはヴァンの名前が書かれている。


「皇帝陛下の許可を得るためにシェイメイ帝国に行っていたんです。時間もかかってしまいましたし、コレットを一人にしてしまって申し訳ありません」

「これはもうヴァンの名前が書いてあるの?」

「えぇ、コレットが名前を書いてシェイメイ帝国に書類を提出して夫婦となります」

「……!」
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