病弱な妹に全てを搾取されてきた令嬢はもう何も奪わせない

「これはなんで……どういうしてディオンがっ、ディオンがこんな目に!」

「……ウィリアム!」


ウィリアムは布の隙間から見えるディオンの腕を見て唖然としている。


「お前を絶対にぶっ殺してやる……っ!」


王太子らしからぬ言葉にヴァンは淡々と言葉を返す。


「野盗を雇うための金をディオン・フェリベールに貸したのは君だろう?」

「──なにッ!?本当か、ウィリアム!?」


国王の問いにウィリアムはビクリと肩を揺らした後、しどろもどろにならながら答えた。


「で、でもディオンがこんなことに使うなんて知らなかったから……!」


国王がホッと息を吐き出したのも束の間、ヴァンによって真実が告げられる。


「いいや、知っていた。フェリベール公爵邸から出られないディオンに野盗を紹介したのも君だ」

「……!」

「こちらがわざと落とした餌に食らいついて……フフッ、僕の用意したゲームは楽しかったですか?」

「なん、だと……!?」

「君の手紙や金品の受け渡しの証拠なら揃っていますから、言い訳したところで無駄ですよ」


ディオンとウィリアムは仲がいい友人同士だ。
それによく一緒に街に降りていると聞くがいい噂は聞かない。
餌に食らいつくということはヴァンはウィリアムやディオンが何かをしてくるように仕向けたのだろうか。
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