初恋リメイク!

(さっすが、匠先輩……!)

 誰も匠先輩が男子だとは思わない。知っている人は、なおさらその可愛さを称賛せざるを得ない。
 庇護欲を掻き立てるキュートなポージングに背後からざわめきと声援、口笛が聞こえてくる。
 私は匠先輩への歓声を自分のことのように喜びながら、ステージ脇へと下がった。
 これで終わりだと安心するのはまだ早い。二着目に向けた衣装替えがあるのだ。

「晶!」

 ステージ脇には葵先輩と映奈先輩が待ち構えていた。
 私は素早くジャケットとシャツを脱いだ。サルエルパンツの中にはあらかじめスパッツを、シャツの中にはビスチェを着ていた。
 葵先輩がパニエスカートを腰に巻き付けていく。
 映奈先輩はスプレーで髪をまとめ上げると、唇にチェリーレッドのグロスを塗ってくれた。

「ほら!行ってこい!」

 背中を押され再びステージに戻ると、照明が暗転から切り替わる。
 パッとライトがつくと同時に、私は我が身の異変に気がついた。

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