ホストに恋して破滅した私ですが、高級キャバ嬢になってイケメンオーナーから愛されています。
「な、なにがおかしいの!? 昨日私にキスしたのはなんだったのよ!」
思わず声が大きくなってしまう。

光の腕をきつくつかんで睨みつける。
光はさんざん笑った後、日奈子の目に浮かんだ涙を拭って「彼女はハウスキーパーだ」と言ったのだ。

え?
今度は日奈子がキョトンとする番だった。

「毎週日奈子が店に出ている間に来てもらってたんだが、今週はどうしても都合がつかなくて、今日来てもらった」
光の説明に日奈子の顔がだんだん赤く染まっていく。

握りしめていた光の腕をじわじわと離す。
それでも光はまだクックと笑いを噛み殺している。
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