私の彼は、一途な熱血消防士
 この短時間で数えきれないくらいのキスをされ、私は誠司さん以外のことが考えられなくなる。

 ゆっくりと身体をソファーの上に倒されながら、再び首筋へと口付けが移り、誠司さんの手が私の胸元へと移動した。

 誠司さんの指が両胸の頂に触れたと思うと、指が優しくそれを撫で、それと同時に私の身体は大きく跳ねた。胸を突き出すように弓形にしなると、誠司さんは私の右の突起に口をつける。そして舌で、その先端を転がすように舐め上げた。

「あ……、あ、ぁあんっ……!!」

「そろそろ痛み止めも効いてくる頃だろうけど、それ以上に今日の怪我の痛みを忘れるくらい、トロトロにしてやるよ」

 その言葉の通り、誠司さんは私の背中と左腕に気遣いながら、身体の至るところを愛撫し始めた。

 ハーフパンツとショーツまだ身に付けているけれど、お腹の奧がさっきからキュンキュンしている。

 誰も触れたことのない場所が、誠司さんに早く触れてほしくてたまらなく熱くなる。

 こんなこと、生まれて初めての感覚だった。

 この先いったい何が起こるのか、経験のない私には想像がつかないけれど、このままきっと、私は誠司さんから与えられる官能の泉に溺れてしまうのだろう。
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