私の彼は、一途な熱血消防士
事件 4
両親は驚きながらも黙って誠司さんの話を最後まで聞いてくれた。
誠司さんが話を終えると、母が何かを思い出したのか、急に席を立つとリビングを後にする。そして再びここへ戻ってきたけれど、その手には封筒が何通か握られていた。
「これ……、愛美、覚えてる?」
それは市販品のどこにでもある茶封筒だった。特に変哲もないそれに、『覚えてる?』と聞かれても特に何かあった記憶はない。
首を傾げる私に、母が、開封されている封筒を差し出した。
私はそれを受け取ると、封筒の中身を取り出した。そこには、パソコンで入力してプリンターで出力された一通の紙ともう一枚、何かが入っている。
それを見て、忘れていた過去の記憶が蘇り、一気に鳥肌が立った。
『西川愛美さま、僕と結婚してください』
一緒に同封されているのは婚姻届だ。私の欄は空欄だけど、相手の欄には、日浦くんの名前、本籍地などの個人情報が記載されている。
「もうやだ……、なんでこんなこと……!」
一緒に封筒の中身を見ていた誠司さんは、私を抱き寄せる。
誠司さんが話を終えると、母が何かを思い出したのか、急に席を立つとリビングを後にする。そして再びここへ戻ってきたけれど、その手には封筒が何通か握られていた。
「これ……、愛美、覚えてる?」
それは市販品のどこにでもある茶封筒だった。特に変哲もないそれに、『覚えてる?』と聞かれても特に何かあった記憶はない。
首を傾げる私に、母が、開封されている封筒を差し出した。
私はそれを受け取ると、封筒の中身を取り出した。そこには、パソコンで入力してプリンターで出力された一通の紙ともう一枚、何かが入っている。
それを見て、忘れていた過去の記憶が蘇り、一気に鳥肌が立った。
『西川愛美さま、僕と結婚してください』
一緒に同封されているのは婚姻届だ。私の欄は空欄だけど、相手の欄には、日浦くんの名前、本籍地などの個人情報が記載されている。
「もうやだ……、なんでこんなこと……!」
一緒に封筒の中身を見ていた誠司さんは、私を抱き寄せる。