私の彼は、一途な熱血消防士

一難去ってまた一難 4

「きちんとした指輪は、またプレゼントする。これは、俺の決意表明だから」

 私の指に着けられた指輪は、私の誕生石であるエメラルドがあしらわれたものだ。サイズもピッタリで、どうやって調べたのか気になるけれど、今はそれどころではない。

「で……、返事は……」

 私は、誠司さんの言葉を遮って抱きついた。

「嬉しい……。本当に……? 私でよければ、結婚してください」

 誠司さんの鼓動が直に伝わる。緊張から心拍数が多くなっているのはお互いさまだ。

「本当に? 後から撤回するって言っても聞かないからな?」

 撤回する理由なんてどこにある? こうして一緒にいられるだけで幸せなのに。

 でも、まだ付き合って三か月しか経っていないけれど、プロポーズって早くない? 何か結婚を急ぐ理由でもあるのだろうか?

 私の疑問を無意識に口にしてみたいで、誠司さんは、私が納得いく答えをくれた。
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