私の彼は、一途な熱血消防士

ロマンスのはじまり 5

 シャワーを済ませ、化粧も落とし、浴室から出ると部屋着へと着替えた。
 全身が映る鏡を見ると、素顔の私は童顔すぎて、相変わらずの中学生だ。化粧にもそんなに興味がないせいで、小学生の頃から顔にほとんど成長がない。

 洗面台に置いているオールインワンタイプのジェルを顔に塗り、簡単にスキンケアを済ませると、ドライヤーで髪の毛を乾かした。
 ある程度乾いたところでドライヤーのスイッチを止め、コンセントを抜いて櫛で髪を解く。浴室からの湿度で、洗面所も湿気が籠っており、早く部屋に戻りたい。

 ある程度の身支度が整うと、部屋へと戻った。部屋はエアコンが効いていて、風呂上がりの火照った肌にひんやりとした冷気が心地よい。

 再び水分補給のため冷蔵庫からお茶を取り出すと、グラスに注いで飲み干した。
 程よく冷えたお茶が、ごくごくと喉を通過して、身体の熱を冷ましてくれるようだ。ようやく喉の渇きも落ち着いたので、テーブルの上に置いたスマホを手に、ラグの上に腰を下ろしたその時だった。

 スマホにメッセージを知らせる通知が表示された。

 こんな時間にだれだろう。私はスマホのロックを解除すると、メッセージを開いた。
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