私の彼は、一途な熱血消防士

ロマンスのはじまり 6

 メッセージを送信すると、一仕事終えたような疲労感が襲ってきた。

 今日は実家に車で日帰りした上に、夜はお出掛けをして、肉体的よりも精神的な疲労がすごい。スマホの充電も減っていたので、充電器を挿し込むと、部屋の電気を消してベッドに潜り込んだ。


 翌日は日曜日、いつもより少し遅く目覚めた私は、布団から出ると部屋のカーテンを開けた。

 外はもう、すっかり夏の陽射しだ。テレビを点けて現在時刻を確認すると、八時二十分を少し回ったところだった。

 寝起きでぼんやりしている頭がしっかり働くまで、少し時間がかかりそうだ。

 私は、洗面所へ向かうと洗濯機を回した。洗濯が完了するまでの間に、身支度を整え朝食の準備を始める。昨日、実家からもらったおかずを冷蔵庫から取り出し、冷凍していたおにぎりを電子レンジで解凍した。

 一人暮らしを始めて、基本的に自炊を心掛けているけれど、どうしても忙しい日や疲れている日はスーパーのお惣菜を買って手抜きする日もある。けれど、お米だけは毎日きちんと炊いている。だからその日に食べきれなかった白米を、おにぎりにして冷凍保存しているのだ。
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