私の彼は、一途な熱血消防士
 何かあった時に、ご近所トラブルになるようなことは避けたいと常々話をしていたので、私のメッセージを見てわざわざ通話することはないだろう。

 すぐに既読マークがついた。と同時に、了解のスタンプも表示される。

 小春の配慮に安堵の息を吐くと、早速メッセージを受信した。

『マジで? 日浦、どんな感じだった? 今だからぶっちゃけるけど、あいつって何考えてるかわかんないところあって、ちょっと気持ち悪いなって思ってたんだ……。学生の頃からちょっとヤバそうな感じだったよね?』

 そう、当時日浦くんに告白された時、私は日浦くんに対して恋愛感情がないことをきちんと伝えた。
 けれど、友達として仲良くしてほしいと言われ、それなら……と、あくまで友達として接してきた。

 そのような経緯を小春も知っている。だからこそ、高校を卒業後疎遠になって安心していたのに、妙な距離感に気味が悪く感じているのだ。

『うん。今も昔も変わってない。日浦くん、何を考えてるかわかんないから、ちょっと気持ち悪くて……。高校卒業後、疎遠になって安心してたんだけどね。再会してからやたら距離が近い気がして困ってる』
< 93 / 305 >

この作品をシェア

pagetop