苦い初恋が甘い初恋に
みんなそれぞれで会話が始まった。

「びっくりした。」
斉藤くんが言った。
「私もびっくりしたよ。」
会話がギクシャクしていた。
「こ、柴田さんは・・・」
斉藤くんは名前を言い直した。
「ここなで良いよ。」
私は平然と言った。
「ここな、本当に看護師になったんだな。」
斉藤くんの言葉に
「え?」
私は驚いた。
「小学生の時からの夢だったじゃん。」
斉藤くんは懐かしそうに言った。
「覚えてたんだ。」
私は少し嬉しかった。斉藤くんが覚えててくれたことが・・・。
「うん。苦労したけど、ちゃんと夢、叶えたよ。
今も苦労してますけど。」
と笑いながら言った。

『私、斉藤くんと普通に話せているかな?』
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