【コミカライズ原作】Re:活 前略旦那様 私今から不倫します
「僕はね、平気な顔して人を騙す人間が大嫌いなんだ。残念だよ」
「私、寂しくて、でも皆川くんが現れたから、泉さんとは別れたの」
「ならどうして、付き合ったあとも関係してた?」
「それは……泉さんが奥さんのことで元気がなくて。二人きりで相談乗りたくて」
「不倫相手に相談される奥さんも気の毒だな……。奥さんのほうにも今回のことは伝えたから。裁判で使えるように証拠も送ってあげた」
淡々と話す皆川の口調は、逆に彼の怒りと憎悪が激しいものであることを麗香に理解させるには十分だった。
「自分がされたらって考えたことある? 僕が別に女がいても結婚したい? 君がしたことがどれだけほかの人間を傷つけたか、少しは考えてみなよ」
立ち上がり、ふらふらと皆川の部屋を出る。もう会社にもいられない。
婚約破棄され、不倫までばらされた。惨めな自分をこれ以上見られたくはない。
「人の気持ちを踏みにじって、どんな気持ち? 僕の家が裕福だってわかったら、麗香が浮かれてるの見て、母さんが不安になったって。なにもなければ母さんのことを怒ったかもしれないけど、今となっては正しかったって思わざるをえないよ」
後ろから浴びせられる軽蔑の言葉も、もう耳に入らない。
会社の人にも、自分の家族にも合わせる顔がない。
麗香の不幸を喜んで噂する同僚たちの顔が頭に浮かんできて、悔しさで頭がおかしくなりそうだった。
誠とちゃんと別れておけば、皆に羨ましがられる生活が待っていたのに。