衝撃サイダーマン
「それでねぇ檸檬ちゃん。たぶん檸檬ちゃんの配ったお土産と婚約発表で、どちらかのお家がセレブなんじゃないか?ってよその部署の女子社員が噂し始めてるから気をつけるのよ。」

「セレブ…」

「うん。例えば〜【サイダーマン】がイケメンなのにずぅーと変装していたのは、
どこかの御曹司なんじゃないか?とか?」

「ほぅ…」

「【サイダーマン】の靴はいつもブランドの物らしくて、海外でモデルだったんじゃないか?とか? 
いろいろと邪推してるのよ」

「モデル…ですか…」

「あ、檸檬ちゃんの噂は、カリスマ美容師一家の娘さんで、美人だからお高くとまってるって、ヒガミや妬みがほとんどよ!」

「ええ〜? 私ってお高くとまって見えるんですか?」

「美人は普通の表情してても妬まれるもんなのよ」と中村さんと小林さんはうんうんと頷いた。

「とにかく、私も小林さんも檸檬ちゃんを守るからね!安心してね。」

「はい。ありがとうございます。宜しくお願いします。」と2人にお辞儀をした。

まさか自分がお高くとまっていると思われていた事にショックを感じた檸檬は気持ちがシュンと縮んだ。

小林さんが私の表情を見て
「檸檬ちゃん、そんな顔してたら噂してる子たちからつけ込まれるから、笑顔!えがお! 婚約したばかりの幸せオーラで噂なんか蹴散らしちゃえ! ね!」

「はい! 頑張ります!」

「クスクス。檸檬ちゃん、頑張らなくても普通に幸せを感じながら過ごせば良いのよ? ふふふ。」と中村さんからも励ましてもらった。
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