衝撃サイダーマン
「では、葵から皆様にご挨拶を」と葵兄と江里さんが席を立ち入籍の報告と御礼の挨拶をした。

「鈴木さんとは昔からお向かい同士で商売をして事情も良く知った仲ですが、
改めて自己紹介と思います。
この度ウチの檸檬も婚約者と出席いたしましたので、一応檸檬の婚約者の青山 星夜くんから自己紹介いたします。
じゃあ、星夜くん…」とウチのお父さんに言われた星夜さん。

「はい。ただ今ご紹介がありました青山 星夜と申します。アオヤマドラックストアーの配送センターに勤務しております。」

「アオヤマドラックストアー…?
青山さんという事は…昔、近所に住んでいた青山さん?」と江里さんのお父さん。

「はい。楓と葵とは幼馴染で、アオヤマドラックストアーの社長が父です。」

「そうなんですね。じゃあ檸檬ちゃんとは昔からお付き合いしていたのかな?」

「いいえ、檸檬と私は幼い頃は接点がなく、つい最近私からプロポーズ致しました。」

「檸檬ちゃん青山さん。おめでとう」と江里さんのご両親からの祝福の言葉に星夜さんと私はお辞儀をしながら

「「ありがとうございます」」とお礼した。

葵兄と江里さんは食事中も幸せそうにしていた。
住むところもお店の近くで楓兄さんの隣りのマンションだ。

楓兄さんと美代お義姉さんが葵兄と江里さんへお酒を注ぎに行ったので、私と星夜さんも全員にお酒を注ぎに回った。

和やかなお祝いのお食事会が終わり、私と星夜さんで葵兄と江里さんへワインセットのお祝いを渡し、
私と星夜さんは帰宅した。

帰りのタクシーで星夜さんから
「今日の葵は幸せいっぱいだったなぁ。江里さんと仲良くやってくだろうし、両家とも長い付き合いで仲が良いし本当に良かったな」

「はい。江里さんは高校卒業したから県外の大きな結婚式場の生花部門で働いていたんですよ。」

「へぇ〜。オレ達もそうだけどさ〜
然るべき時期に引き寄せられるように結婚相手が決まるもんなんだな」

「本当…ですよね…」

「檸檬は本当にオレで後悔してない?迷ってない?」

「もちろん。後悔なんかしてないです!」

「うん。ありがとう」

「こちらこそ、ありがとうございます」とお互い顔を見合わせて笑顔になった。
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