一途で嘘つきな先輩は、私を溺愛してきます。
………ぎゅっと、願う。




大好きな彼に、



会えますように…って、



ピロンと着信音。

この湊くんだけにつけた着信音久しぶりだなぁ



、…やっと、



会えるね。




「………湊くん……っ!!」




「……、千代華、」



先輩はゲートから出て、人が少ないところに足を止める。



私はそれについていって、同じようにとまる。


振り返る時に見えた、赤く光るピアス。


「……千代華、」



「……はいっ、」


「……




会いたかった。」



私も………ずっと、ずっと……




「会いたかったよ…………っっ、」



大好きなんかじゃたりません。


一緒にいられなかった分、
愛してくれるでしょ?


最愛の人。

「千代華、俺と…結婚してください。」



「……っ……、はいっ……喜んで、」

右手薬指には、



白く光る宝石が、ずっと輝いていた。

☆☆☆





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