年上幼馴染の一途な執着愛
「年末年始に今でもお前ん家に帰省させてもらってるのは、おじさんとおばさんが顔見せてって呼んでくれてるっていうのもある。散々お世話になったことへの恩返しの意味もある。だけど、俺の一番の目的は夕姫に会うことだった」

「え?」

「夕姫が幸せならそれで良いと思ってた。夕姫が笑ってくれてればそれで良いと思ってたんだ。だけど、今は違う。……引くだろ? 小学生の時から拗れに拗れてこの歳になってもずっと引きずってんだ」

「引くなんて……」

「いや、引くよ。俺が一番自分に引いてるから。どんな女と付き合っても、やっぱり違うんだ。好きだと思えない。俺は夕姫じゃないとダメなんだよ」


日向は、そう言うとお茶をテーブルに置いて、私の顔を覗き込む。


「わかってる? ……俺、夕姫が思ってる以上にお前に執着してんだよ。やっと手に入れたからには……俺、やばいくらいに重いよ?」


ヒュッ……と。息が止まる。


「もう俺以外のことなんて見えないようにするし、もう嫌だって言われても一緒にいる。手放すつもりなんてない。一生俺の隣にいてもらう」


妖艶に微笑んだ日向が、私の頬に手を添える。
そんな愛の言葉が、縛り付けるような言葉が、プロポーズみたいな言葉が、嬉しいだなんて。
そんなこと言ったら、日向の方が引いてしまうんじゃないだろうか。

私も、私だけを見てほしい。
日向だけを見ていたい。一生隣にいたい。
そう思う。

日向以上に、私の方が重いんじゃないだろうか。
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