年上幼馴染の一途な執着愛

帰京とお泊まり

「日向、運転ありがとう」

「どういたしまして。メシどうする?」

「んー……あんまりお腹減ってないんだよね。日向は?」

「俺も。途中でいろいろ食べすぎたかな」


翌日の夕方、日向の運転で都内に戻り、一度私の家に寄ってから日向の家に帰ってきた。

昨日私の家に泊まりたいと話していたけれど、寝る場所を考えると日向の家の方が広くて良いだろうという話になったのだ。
今まで日向の家には何度か泊まりに行っているためスキンケア用品や歯ブラシ、着替えもいくつか置かせてもらっている。
それは私の家にも同様で、そんな小さなことが嬉しくてたまらない。


「コーヒー淹れてもいい?」

「いいよ。俺やるよ」

「ううん。日向疲れてるでしょ、座ってて」


コーヒーメーカーに粉をセットして、電源を入れる。
良い香りがしてくるのを感じながら、食器棚からマグカップを二つ出した。

道の駅でお土産に買ってきたパンを一緒に出そう。
そう思ってちょうどいいお皿を出してトースターで少し温めてから盛り付ける。
淹れたてのコーヒーと一緒に持っていくと、


「ありがとう」


と言って日向が私を抱きしめた。
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