年上幼馴染の一途な執着愛

お家デート

それから三週間後。
日向は無事に都内に引っ越してきて、私も新しい家に引っ越しが完了した。

お互いバタバタしていてあれ以来会えてはいないものの、三日に一度くらいの頻度で夜に電話がかかってくる。

話す内容と言えば仕事のことや引っ越しのことがほとんどだったけれど、疲れた夜に日向の声を聞くとなんだか落ち着いた。
そんな今日は、久しぶりに日向に会う日だった。


"お互い落ち着いたっぽいし、約束通り飲みに行こう"


日向からそうメッセージが送られてきたのが二日前。
二つ返事で了承し、今日はバルで飲むことになっていた。
早めに仕事を終わらせて定時ぴったりに帰りたい。
そう思って気合いを入れて出勤した私に、


「秋野さん、今日の夜空いてる?」


と早々に真山さんが嬉しそうに話しかけてきた。


「今日はちょっと先約がありまして……」

「あ、そうなの?残念」

「何かありました?」

「今日は営業部からお誘いを受けて飲み会の予定なのよ」

「へぇ、そうなんですか」

「浅井くんも来るって言うから、秋野さんも誘おうって思ってたんだけど、先約あるなら仕方ないわね」

「はは……」


真山さんはいまだに浅井さんに私を勧めようとしているらしく、こうやってたまに画策してくる。
この三週間の間にも何度か飲みに誘われたけれど、私の引越しの兼ね合いで結局行けずじまいだったため、落ち着いた頃を見計らってこうして誘ってくれたのだろう。
ありがたいけれど、今日は日向との予定がある。


「秋野さん、今日来る?」


真山さんと話をしていると、後ろから浅井さんも出勤してきた。
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