可愛げがないと捨てられた天才魔導具師は隣国でのんびり気ままな工房生活を送ることにしました!~念願の第二の人生、思う存分ものづくりライフ!~

「はい! わかりました!」

 カイルはニコニコと答える。

「お父様はどうするの?」

 ルシアは尋ねた。

「私は一度子爵家へ戻ろうと思う。まぁ、いろいろと準備を整えてからになると思うが……」

 ファクト子爵は、凶悪な顔で笑いながら答えた。

「お父様……、悪いことを考えてるわね?」

「そんなことはないよ?」

 ファクト子爵は笑ったが、まったく善良な顔には見えなかった。

(お父様って、魔導具オタクで関心がないことに関してはいいかげんだから舐められがちだけど、実は本気で怒ると結構怖いのよね……。お継母様、大丈夫かしら?)

 ルシアは思ったが、かといって助け船を出す気にはなれなかった。


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