可愛げがないと捨てられた天才魔導具師は隣国でのんびり気ままな工房生活を送ることにしました!~念願の第二の人生、思う存分ものづくりライフ!~
「ぁぁぁ……」
ルシアは頭を抱える。
「私は自由になりたいだけなのに……」
「だったらこのまま坑道を使ってシグラ王国へ行かない?」
カイルが提案する。
「でも、不法入国で捕まらないかしら?」
「それは心配しないで。僕は鉱山に隣接しているシグラ王国の領地で少し顔が利くんだ」
カイルがウインクすると、ドワーフの姫が小さく呟く。
「……少しか?」
カイルはゴホンと咳払いした。
「それに、ドワーフの姫もいるから大丈夫だよ!」
「それは、そうだな。私の命の恩人だ。安全にシグラ王国へ逃がしてやろう」
カイルが言い、ドワーフの姫も頷いた。
「では、カーバンクルたちはルシアたちをシグラ王国へ案内せよ。そして、ドワーフたちはジューレ領の坑道入り口をすべて封鎖せよ。そののち、ジューレ領側の魔晶石をすべて回収し、シグラ王国側へ運べ」
ドワーフの姫が命じると、ドワーフたちはツルハシやスコップを持って各坑道へ散っていく。