先輩!
「久保さんと同棲の話にはならないの?」

「うん。具体的には何も」


『同棲』というワードに過剰に反応する自分がいる。同棲=別れを連想してしまい身体がこわばる。まだトラウマは克服できないようだ。


もし先輩と一緒に暮らすことになって、別れてしまうようなことになったら。

そうならないって信じてる。信じているけど不安が勝ってしまう。想像するだけで怖い。怖くて仕方ない。先輩の隣にいられなくなるなんて。


「久保さんは芽衣との将来を考えてくれてるの?」

「そんなのわかんない。そんな話したことないから」

「芽衣は?考えてるの?」

「わたしはずっと一緒にいたいって思ってる。そうなれたらいいなって」

「それなら、部屋を探すなり、同棲するなり、きちんとしなさい」


母の言葉で決心がついた。

先輩の家での居候生活は本当に夢のような日々で。

ずっと居ていいと言われ、迷惑も考えず、ただただ甘えていた。


これから先、ずっと先輩と一緒にいたいから、部屋を探すことに決めた。

< 218 / 371 >

この作品をシェア

pagetop