君を愛していいのは俺だけだ~コワモテ救急医は燃える独占欲で譲らない~
最寄り駅へは、歩いて10分で着く。
到着して時計を確認すると、10時45分だった。
ロータリーを見渡してみても、それらしい人はいない。
(まだ早いもんね)
菜乃花は人の邪魔にならない所に立って、のんびり待つことにした。
(えーっと、どんな人だったっけ?)
思い出そうとしても、顔が思い浮かばない。
(うーん。スーツを着てたような…って、当たり前か)
仮にも披露宴の間ずっと隣に座っていた人だし、あとを追いかけて短いながらも会話した相手なのに…と、自分に苦笑いする。
(背は高かったような気がするのよね。声をかけた時、やたら見上げて話したもの)
それ以外は思い出せない。
我ながら酷い記憶力だと呆れた時、ロータリーにすーっと滑るように1台の車が入って来た。
菜乃花のすぐ前に止まると、運転席から男性が降り立つ。
Vネックの紺のニットにオフホワイトのパンツを履きこなした男性は、運転席のドアを閉めると真っ直ぐに菜乃花に近づいて来た。
到着して時計を確認すると、10時45分だった。
ロータリーを見渡してみても、それらしい人はいない。
(まだ早いもんね)
菜乃花は人の邪魔にならない所に立って、のんびり待つことにした。
(えーっと、どんな人だったっけ?)
思い出そうとしても、顔が思い浮かばない。
(うーん。スーツを着てたような…って、当たり前か)
仮にも披露宴の間ずっと隣に座っていた人だし、あとを追いかけて短いながらも会話した相手なのに…と、自分に苦笑いする。
(背は高かったような気がするのよね。声をかけた時、やたら見上げて話したもの)
それ以外は思い出せない。
我ながら酷い記憶力だと呆れた時、ロータリーにすーっと滑るように1台の車が入って来た。
菜乃花のすぐ前に止まると、運転席から男性が降り立つ。
Vネックの紺のニットにオフホワイトのパンツを履きこなした男性は、運転席のドアを閉めると真っ直ぐに菜乃花に近づいて来た。