姫を追放された私は一筋の光に救われた

エピローグ

「凪さん。おはようございます」


「あぁ、おはよう」


学校で凪さんと挨拶を交わした。


あれから数ヶ月。私たちの傷は無事に完治した。


凪さんは思ったよりも傷が浅かったので一週間も経てば元気になっていた。


私はというと病院でしっかり検査を受けたら、もれなく骨は何本か折れていて……。

若いお陰なのか、回復力が異常なのか、全治半年と言われた骨折も2ヶ月も経てば平気になった。
先生たちは揃って驚いていた。


「もうお前を苦しめる連中はいない。これからはお前の好きなように生きられるぞ」


「今日からはまともな青春が送れそうで私も嬉しいです」


風のウワサだが、蓮と真麗奈は別の中学校へと転校した。私と会うのも気まずいだろうし、Moonの仲間からも見放されていたから二人の帰る居場所はとうになくて。


その後の二人がどこにいるかまではわからない。けれど、真麗奈ならきっと大丈夫。私の妹なんだから、蓮をいい方向へと導いてくれる。

私が傷ものになろうとした時、本気で泣いてくれた心優しいあの子なら多分……。Moonのことは任せたわよ。貴方はMoonの姫なんだから。
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