一夜を共にしたかつての片思い相手は、優秀外科医だった。〜憧れの君と私の夢〜
 いきなり松崎さんにアドバイスを求められたので困惑が止まらない。

(私遠距離恋愛の経験無いしなあ……なんて言えば良いのやら)

 考えた末、こまめに連絡し、電話もすればどうかという結論に達した。

「こまめに連絡するとか? それに電話もするとかどうですかね?」
「あーー、成る程。やはりそうですよね」
「それに松崎さん。テレビ電話なら相手の顔も見れるし一石二鳥じゃない?」
「藤堂先生! お2人ともありがとうございます。そうしてみます……!」

 成哉のおかげもあり、松崎さんの悩みは晴れたのだった。

「じゃ、せっかくだし恋バナしながらリハビリしましょうよ」
「えっ?! 田中さんほんとですか?」
「愛海さんと藤堂先生の馴れ初めも聞きたいですし」
(いやまじかよ!)

 一度付いた火は簡単には消えないというのはこの事を指すのだろうか。
 しかも成哉も案外乗り気なのか、何を話すっかなあと呟きながらにやにやと笑っている。

「じゃあ、愛海さんから!」
「えっ……えっ?!」
「お願いしますよーー」
「せ、成哉さん……」
「俺も聞きたいなあ。愛海視点からじゃないと分からない事もあるし」
「まっ、確かにそうですけど……!」

 結局私は観念して、成哉を好きになり結ばれた経緯について話す事になったのだった。
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