セレブ御曹司の恋を遠巻きに傍観するはずだったのですが。 ～能面顔の悪役令嬢は、それでも勘違いに気付かない～

※※※※


　校門を出て、一息ついた。
　さあ、改めてきちんと話をしようと、私が二人を見たところ。


「じゃあ、ばいばい〜。」
　愛花ちゃんは、写真を消すこともせず、ささーっと帰って行った。

「なんか元気出たわ。ありがとなー。」
　和くんも言うだけ言って、勝手に帰って行った。


――ちょっと待て。

　一体、何なんだ！
　まともなのは私だけなのか、それとも私の方がおかしいの？


　今どきの高校生は、自由過ぎると思う。