セレブ御曹司の恋を遠巻きに傍観するはずだったのですが。 ~能面顔の悪役令嬢は、それでも勘違いに気付かない~
「いいですね。そんなのあったら、家から出たくなくなるかもですね〜。」
「それくらい快適な家にしたいですね。」

 羽村は自分の家を持てるのがとても嬉しいのだろう、いつになく上機嫌だ。


「じゃあ、土曜日に、迎えに行きますので。好みのインテリアとか雰囲気とか、漠然とでも考えておいて下さいね。」

 私は了解した。インテリアには興味がないわけではない。

 いつか自分の家を持つときのために。勉強のつもりで、素敵な家作りに協力することにしよう。

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