セレブ御曹司の恋を遠巻きに傍観するはずだったのですが。 ~能面顔の悪役令嬢は、それでも勘違いに気付かない~
17歳 〜コンヤに行こう〜
次の目的地は、コンヤだ。
カッパドキアとは一転、かなりの都会である。
今回泊まるホテルの横には、大きなスーパーがあり、ホテルの中にはジムやプール、そして『トルコ風呂』まであるそうだ。
日本でトルコ風呂と言うと、性風俗のことを指したりもするけれど。トルコではもちろん、そのような意味はない。
トルコ式の風呂には、日本の浴槽のようにお湯を貯めるところはなく、中央にある丸い台の上で、岩盤浴のようにあたたまる。
その台をまるく囲むように、壁に設置された個別のスペースで、桶にお湯をため、手ですくって体を洗うのだという。
アポさんから「水着があれば、ホテルのトルコ風呂を体験してみるのも良い」と聞いて、私は喜んだ。水着を買った甲斐があるというものだ。
私は、パムッカレでの反省を生かし、今回は、水着の上にTシャツを羽織った姿で、トルコ風呂を覗きに来た。
瞳ちゃんたちは、水着がないので、私一人で来てみたけれど、ホテルの中なので問題はないだろう。