セレブ御曹司の恋を遠巻きに傍観するはずだったのですが。 ~能面顔の悪役令嬢は、それでも勘違いに気付かない~

「違っ。これは……!」

 弁解しようとした私の視界に、軽やかにダンスを踊る愛花ちゃんの姿が入ってきた。
 こちらをチラッと見た愛花ちゃんは、フフッと小さく笑った。


――!!
 やられた、確信犯か――!


 ゲームの中では、生徒会メンバーの彼らによる、断罪が行われた今日。私は無事に、断罪ルートを回避した。

 ゲームにはなかった、白紙の未来。どんな大学生活が待っているかは、分からないけれど――。


 できることならば、これからの毎日も、キラキラ輝くように。一日一日を大切に生きていきたいと、思っている。 

< 610 / 615 >

この作品をシェア

pagetop